DZOFILM Arles T1.4 Prime Cine 75mm
T1.4の超大口径と16枚羽根絞りが生み出す、周辺部のわずかな渦巻きボケを伴う低コントラストな描写が、唯一無二の個性を放つ。マルチナノコーティングと特殊なブルーコーティングにより、逆光でもゴーストを抑えたクリーンな画質と5000K前後の安定した色温度を両立している。この75mm単焦点レンズは、Vista Visionサイズのセンサーにも対応し、独特の映像美を求めるポートレートやシネマティック映像の撮影者に最適だ。
概要
30秒まとめ
DZOFILM Arles T1.4 Prime Cine 75mmは、T1.4の超明るさと最高峰のボケ味が魅力の単焦点シネレンズです。14mmまで寄れるマクロ性能も備え、個性的な映像表現を求めるプロフェッショナル向けの一本。ただし、MF専用で大きく重いため、スナップや旅行には全く不向きです。
メリットとデメリット
長所
- T1.4の圧倒的な明るさと低照度性能 99th
- 16枚羽根による最高峰のボケ味 99th
- 14mmの驚異的な最短撮影距離 97th
- 色収差が極めて少なく、安定した色温度 83rd
- PL/EFマウント交換式で様々なシネカメラに対応
短所
- オートフォーカス非搭載で、静止画用途には不向き
- 防塵防滴ではないため、天候に注意が必要
- 旅行やスナップには大きすぎて重い
- 価格が非常に高く、店舗によっては極端な差がある
- 歪曲や周辺減光に関するデータが不足している
実証データ
パフォーマンス
このレンズの最大の武器は、やはりT1.4の明るさと、そこから生まれる描写だ。開放では、全体にほんのりとしたソフトさと低コントラストな描写が得られ、周辺部にはわずかにスワールボケが現れる。この個性的な描写が、デジタルシネマに有機的な質感を与えてくれる。一段絞れば、中心部のシャープネスは一気に向上し、非常にクリーンでモダンな画に変化する。色収差の抑制も素晴らしく、高コントラストなエッジでも色にじみはほとんど気にならない。
ボケ性能は99パーセンタイルと、我々のデータベースでも最高峰だ。16枚羽根による真円に近い絞り形状が、ピント面からアウトフォーカスへの移行を極めて滑らかにしている。マクロ性能も99パーセンタイルと驚異的で、最短撮影距離はわずか14mm。これはレンズ前玉ギリギリまで寄れることを意味し、テーブルトップの物撮りや、人物の瞳に極限まで迫るようなドラマチックなカットも容易に撮影できる。
スペック
全スペック一覧
Optics
| Type | Prime |
| Focal Length Min | 75 |
| Focal Length Max | 75 |
| Coating | multi-layer nano-coating technology, featuring a specially calibrated blue coating |
Aperture
| Max Aperture | f/1.4 |
| Min Aperture | f/1.4 |
| Constant | Yes |
| Diaphragm Blades | 16 |
Build
| Mount | ARRI PL |
| Format | full-frame |
AF & Stabilization
| Stabilization | Yes |
Focus
| Min Focus Distance | 14 |
競合製品との比較
このDZOFILM Arles 75mm T1.4は、一般的なスチル用レンズとは全くの別物だ。比較対象として挙げられたSigma Contemporary 16-300mm f/3.5-6.7 DC OSやTamron 18-300mmのような高倍率ズームとは、設計思想も用途も異なる。これらのズームレンズは利便性と携帯性が武器だが、ボケの質や開放F値ではArlesに遠く及ばない。
同じシネレンズの世界で見ても、このレンズの個性は際立つ。例えば、よりクリーンで完璧な描写を求めるならZeissのSupreme Primeシリーズが選択肢になるが、価格はケタ違いだ。Arlesの魅力は、開放付近でのわずかなスワールボケやソフトな質感といった「味」を手頃な価格で手に入れられる点にある。完璧な無機質さよりも、絵にキャラクターを求める映像作家にとって、これは強力な代替案となる。
| Spec | DZOFILM Arles T1.4 Prime Cine 75mm | Nikon NIKKOR Z 17-28mm f/2.8 | Tamron Di III 28-75mm f/2.8 VXD G2 | Sigma Contemporary 10-18mm f/2.8 DC DN | Panasonic Leica DG Vario-Elmarit H-ES12060 | Canon RF 28-70mm f/2.8 IS STM |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Focal Length | 75mm | 17-28mm | 28-75mm | 10-18mm | 12-60mm | 28-70mm |
| Max Aperture | f/1.4 | f/2.8 | f/2.8 | f/2.8 | f/2.8 | f/22 |
| Mount | ARRI PL | Nikon Z | Sony E | Sony E | Micro Four Thirds | Canon RF |
| Stabilization | true | false | false | false | true | true |
| Weather Sealed | false | true | true | true | true | true |
| Weight (g) | - | 450 | 540 | 260 | 320 | 495 |
| AF Type | - | Stepping Motor | VXD | Autofocus | linear motor | STM |
| Lens Type | prime | zoom | zoom | zoom | zoom | zoom |
| Compare | Compare | Compare | Compare | Compare |
| 製品 | AF | Bokeh | Build | Macro | Optical | Aperture | Versatility | ユーザー評価 | Stabilization |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| DZOFILM Arles T1.4 Prime Cine 75mm | 54.6 | 99.3 | 31.3 | 99.2 | 40.4 | 96.9 | 33.6 | 31.9 | 83.2 |
| Nikon NIKKOR Z 17-28mm f/2.8 Compare | 87 | 88.1 | 73.6 | 86.3 | 87 | 85.8 | 68.1 | 64.6 | 38 |
| Tamron Di III 28-75mm f/2.8 VXD G2 Compare | 54.6 | 88.1 | 67.2 | 87.3 | 87.8 | 85.8 | 78.2 | 83.1 | 38 |
| Sigma Contemporary 10-18mm f/2.8 DC DN Compare | 54.6 | 83.5 | 87.3 | 93.3 | 81.6 | 85.8 | 69.1 | 68.8 | 38 |
| Panasonic Leica DG Vario-Elmarit H-ES12060 Compare | 98 | 88.1 | 83.1 | 50.4 | 90.2 | 85.8 | 93.1 | 63.5 | 83.2 |
| Canon RF 28-70mm f/2.8 IS STM Compare | 87 | 25.9 | 70.2 | 80.4 | 85 | 22.6 | 77.2 | 87.9 | 98.5 |
価格
コストパフォーマンス
このレンズの価格は、正直なところカオスだ。我々の調査では、$1,799から$451,643という、にわかには信じがたい価格差がベンダー間で存在している。Amazon.comでの$1,799という価格は、この性能を考えればバーゲンと言えるが、他の販路では法外な値付けがされている可能性が高い。購入前には、必ず複数の信頼できる販売店で価格を比較してほしい。競合となるハイエンドシネレンズ、例えばCookeやARRIの同スペック帯のレンズが数万ドルすることを考えれば、適正価格で手に入れられれば、コストパフォーマンスは極めて高いと言える。
2026年6月15日からこの製品の価格を追跡しています。データが増えるとチャートが表示されます。
詳細情報
概要
シネマティックな映像を求めるなら、DZOFILM Arles T1.4 Prime Cine 75mmは間違いなくチェックすべき一本だ。T1.4という超明るい開放絞り値は、光と影のコントロールに圧倒的な自由をもたらす。特に低照度下や、被写体を浮かび上がらせる極浅い被写界深度が必要なシーンで、このレンズの真価が発揮される。16枚羽根の絞りが生み出すボケ味は、データベース上でも99パーセンタイルというトップクラスの評価。滑らかでクリーミーな背景ボケは、見ているだけでうっとりするレベルだ。
この75mmは、DZOFILMのArlesシリーズの一本で、PLマウントを採用し、Vista Visionのようなラージフォーマットセンサーにも対応する。画質面では、マルチレイヤーナノコーティングと特別に調整されたブルーコーティングが、逆光時のゴーストやフレアを効果的に抑制。色温度は5000K前後で安定しており、ニュートラルで自然な発色が得られるため、グレーディングの自由度も高い。フィルター径はシリーズ共通のM86に対応(14mmを除く)し、交換式のPL/EFマウントにも対応するなど、現場でのワークフローを意識した設計だ。
ただし、これはシネレンズだ。オートフォーカスは非搭載で、防塵防滴のシーリングもない。重さやサイズも相応にあるため、気軽なスナップや旅行に持ち出すようなレンズではない。あくまで、映像制作の現場で最高の絵を追求するためのツールだということを理解しておきたい。
よくある質問
Q: DZOFILM Arles 75mm T1.4は写真撮影にも使えますか?
物理的に使用することは可能ですが、オートフォーカスが非搭載の完全マニュアルレンズであり、スチル撮影用に設計されていません。ピント合わせに時間がかかるため、動きの速い被写体の撮影には不向きです。
Q: このレンズのボケ味は他のシネレンズと比べてどうですか?
16枚羽根の絞りによるボケは、我々のデータベースでも最高評価の99パーセンタイルです。真円に近い美しいボケと、開放付近でのわずかなスワール感が特徴で、より高価なCookeやARRIレンズに匹敵する個性的な描写を持っています。
Q: DZOFILM Arles 75mmのマウントは変更できますか?
はい、PLマウントとEFマウントを交換できるシステムを採用しています。ただし、交換用のEFマウントは別売りとなるため、ソニーのEマウントなど他のマウントで使用したい場合は、別途マウントアダプターが必要です。
おすすめできない人
このレンズは、機動性やオートフォーカスを重視する人には全くおすすめできない。旅行や日常のスナップ撮影がメインなら、Sony G Master SEL70200GM2のような軽量なAFズームレンズを選ぶべきだ。また、防塵防滴設計ではないため、天候の変わりやすい屋外でのドキュメンタリー撮影にも不向き。予算が限られているビギナーにも、まずは扱いやすいスチル用の明るい単焦点レンズから始めることを強く勧める。
総評
DZOFILM Arles T1.4 Prime Cine 75mmは、特定の映像作家にとっては夢のようなレンズだ。T1.4の超明るい開放値、息をのむほど美しいボケ、そして14mmまで寄れるマクロ性能は、クリエイティブな表現の幅を大きく広げてくれる。特に、ミュージックビデオ、短編映画、コマーシャルフォトグラフィーなど、絵作りに強いこだわりを持つプロフェッショナルに最適だ。
しかし、これは万人向けのレンズではない。AFや手ブレ補正に頼るハイブリッドシューターや、機動性を重視するドキュメンタリー制作者には、明らかにオーバースペックで扱いづらい。購入を考えるなら、このレンズが持つ唯一無二の「描写の味」に、自分の制作スタイルが合致するかどうかを真剣に見極める必要がある。